アナフラニールの副作用 (クロミプラミン•抗うつ薬)
アナフラニールの詳細な副作用です(医薬品添付文書より)。
ぜひ、よーくお読みになってみて下さい。
アナフラニール錠10mg/アナフラニール錠25mg
副作用
副作用等発現状況の概要
うつ病・うつ状態での副作用は、承認時まで及び承認後の副作用調査例数の累計1,964例中673例 (34.3%) に認められ、主な症状としては口渇351件 (17.9%)、ねむけ152件 (7.7%)、立ちくらみ・めまい・ふらつき144件 (7.3%)、 食欲減退76件 (3.9%) 等がみられている。
遺尿症での副作用は、承認時までの調査198例 (二重盲検比較試験を含む) 中69例 (34.8%) に認められ、主な症状としては食欲不振31件 (15.7%)、早朝覚醒23件 (11.6%)、口渇18件 (9.1%) 等がみられている。
重大な副作用
1. 悪性症候群 (Syndrome malin)
(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う。
本症発症時には、白血球の増加や血清CK (CPK) の上昇がみられることが多く、またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。
2. セロトニン症候群
(頻度不明)
不安、焦燥、せん妄、興奮、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクロヌス、反射亢進、下痢等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがあるので、これらの症状が出現した場合には投与を中止し、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
3. てんかん発作
(頻度不明)
てんかん発作があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 横紋筋融解症
(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK (CPK) 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
5. 無顆粒球症、汎血球減少
(頻度不明)
無顆粒球症 (前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等)、汎血球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 麻痺性イレウス
(頻度不明)
腸管麻痺 (食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状) を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
7. 間質性肺炎、好酸球性肺炎
(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常 (捻髪音) 等が認められた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
8. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 (SIADH)
(頻度不明)
症状として低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
9. QT延長、心室頻拍 (Torsades de pointesを含む)、心室細動
(頻度不明)
定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. 肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
AST (GOT)、ALT (GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 循環器
(5%以上又は頻度不明)
起立性低血圧、心電図異常 (QT延長等)、頻脈、不整脈、心ブロック、血圧上昇
2. 循環器
(0.1%~5%未満)
血圧降下、動悸
3. 精神神経系注1)
(5%以上又は頻度不明)
眠気、知覚異常、幻覚、せん妄、精神錯乱、攻撃的反応、激越、悪夢、抑うつ悪化、記憶障害、離人症、ミオクロヌス、意識障害
4. 精神神経系注1)
(0.1%~5%未満)
パーキンソン症状・振戦・アカシジア等の錐体外路障害、躁状態、不眠、あくび、性機能障害
5. 精神神経系注1)
(0.1%未満)
言語障害、不安、集中力欠如、運動失調
6. 抗コリン作用
(5%以上又は頻度不明)
口渇、眼内圧亢進、緑内障、尿閉
7. 抗コリン作用
(0.1%~5%未満)
排尿困難、視調節障害 (散瞳等)、便秘
8. 皮膚注2)
(5%以上又は頻度不明)
光線過敏症、脱毛
9. 過敏症注2)
(0.1%~5%未満)
発疹、そう痒感
10. 血液注3)
(5%以上又は頻度不明)
白血球減少、血小板減少、紫斑、点状出血、好酸球増多
11. 肝臓注4)
(5%以上又は頻度不明)
AST (GOT)、ALT (GPT) の上昇
12. 消化器
(5%以上又は頻度不明)
味覚異常
13. 消化器
(0.1%~5%未満)
悪心・嘔吐、食欲不振
14. 消化器
(0.1%未満)
下痢
15. 内分泌
(5%以上又は頻度不明)
プロラクチンの分泌促進、乳房肥大、乳汁漏出、体重増加
16. 長期投与注5)
(5%以上又は頻度不明)
口周部等の不随意運動
17. その他
(5%以上又は頻度不明)
ふらつき・めまい、食欲亢進、浮腫
18. その他
(0.1%~5%未満)
けん怠感、脱力感、頭痛、発汗、異常高熱、熱感
注1) このような場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
注2) このような場合には投与を中止すること。
注3) 定期的に血液検査を行うことが望ましい。異常が認められた場合には投与を中止すること。
注4) 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
注5) 投与中止後も持続することがある。
【アナフラニールの詳細な妊娠時の危険性情報は以下の通りです(医薬品添付文書より)】
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[新生児に呼吸困難、嗜眠、チアノーゼ、興奮性、低血圧、高血圧、痙攣、筋痙縮、振戦等の離脱症状を起こしたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期に本剤を投与された患者群において、胎児での心血管系異常 (心室又は心房中隔欠損等) の相対リスクは本剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。動物実験 (ウサギ) において静脈内投与した場合、胎児死亡率の増加が認められている。また、他の三環系抗うつ剤 (イミプラミン) の動物実験 (ウサギ) で催奇形作用が報告されている。]
2.
本剤投与中は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行する。]