ルーランの副作用 (ペロスピロン•抗精神病薬)

ルーランの詳細な副作用です(医薬品添付文書より)。

ぜひ、よーくお読みになってみて下さい。

 

 

 

 

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg

 

副作用

 

副作用等発現状況の概要

 

承認時までの調査において副作用は429例中267例(62.2%)に認められている。その主なものはアカシジア110件(25.6%)、振戦65件(15.2%)、筋強剛52件(12.1%)、構音障害45件(10.5%)等の錐体外路症状、不眠98件(22.8%)、眠気62件(14.5%)等の精神神経症状であった。副作用としての臨床検査値の異常は、プロラクチンの上昇27.5%(28件/102例)、CK(CPK)の上昇7.2%(23件/318例)、AST(GOT)の上昇3.4%(13件/381例)、ALT(GPT)の上昇3.4%(13件/381例)等であった。

市販後の特定使用成績調査1,526例中310例(20.3%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用はアカシジア38件(2.5%)、眠気33件(2.2%)、不眠28件(1.8%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用

 

1.悪性症候群(Syndrome malin)(0.1~1%未満)

無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。

 

2.遅発性ジスキネジア(0.1~1%未満)

長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合は減量又は中止を考慮すること。なお、投与中止後も症状が持続することがある。

 

3.麻痺性イレウス(0.1~1%未満)

腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止すること。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐が不顕性化することが考えられるので注意すること。

 

4.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1~1%未満)

低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。なお、抗精神病薬の高用量、長期間投与がSIADH発現の危険因子になるとの報告がある。

 

5.痙攣(頻度不明)

痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

 

6.横紋筋融解症(頻度不明)

横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。

 

7.無顆粒球症、白血球減少(頻度不明)

無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

 

8.高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明)

高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがある。口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。〔「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照〕

 

9.肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)

抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

その他の副作用

 

次のような副作用が認められた場合には必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

循環器※1)

0.1~1%未満

心悸亢進、胸内苦悶感、血圧低下、頻脈、心室性期外収縮、徐脈

循環器※1)

0.1%未満

血圧上昇

錐体外路症状※2)

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎、仮面様顔貌、寡黙寡動、歩行障害等)、アカシジア(静坐不能)、ジスキネジア(口周部・四肢等の不随意運動、構音障害、嚥下障害等)、ジストニア(斜頚、眼球上転発作等)

肝臓

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

AST(GOT)、ALT(GPT)上昇

肝臓

0.1~1%未満

ALP、γ-GTP、LDH上昇

0.1~1%未満

視力障害、眼のかすみ

0.1%未満

角膜びらん

過敏症※3)

0.1~1%未満

発疹

過敏症※3)

0.1%未満

紅斑

消化器

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

便秘、悪心・嘔吐、食欲減退

消化器

0.1~1%未満

食欲亢進、腹部不快感、下痢、腹痛

内分泌

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

プロラクチン上昇

内分泌

0.1~1%未満

月経異常、乳汁分泌

泌尿器

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

排尿障害

泌尿器

0.1%未満

頻尿

血液※4)

0.1~1%未満

白血球増加、白血球減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、血小板減少、白血球分類異常

血液※4)

0.1%未満

赤血球増加、ヘモグロビン増加、ヘマトクリット増加

精神神経系

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

不眠、眠気、焦燥・不安、興奮・易刺激性、めまい・ふらつき、過度鎮静、頭重・頭痛、〈痙攣発作〉

精神神経系

0.1~1%未満

うつ状態、躁状態、自殺企図、精神病症状の増悪、妄想、幻覚、衝動行為、思考異常、頭部異常感、しびれ感

精神神経系

0.1%未満

眼瞼下垂、頭鳴

その他

1%以上又は頻度不明(頻度不明は〈 〉内)

脱力倦怠感、口渇、CK(CPK)上昇

その他

0.1~1%未満

無力感、発汗、発熱、ほてり(顔面紅潮)、射精障害、鼻閉、体重増加、水中毒、多飲症、総コレステロール上昇、総蛋白低下、尿蛋白、尿糖

その他

0.1%未満

気分不快感、喀痰、総コレステロール低下、血清ナトリウム低下、血清クロール低下、尿ウロビリノーゲン、血糖上昇

※1)観察を十分に行い、慎重に投与すること。

※2)症状があらわれた場合には、必要に応じて減量又は抗パーキンソン薬の投与等、適切な処置を行うこと。

※3)症状があらわれた場合には、投与を中止すること。

※4)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止すること。

 

 

 

 

【ルーランの詳細な妊娠時の危険性情報は以下の通りです(医薬品添付文書より)】

 

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

 

1.

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。〕

 

2.

授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。〕

 

 

 

 

減薬•断薬サポート、減薬•断薬相談 ページへ